こんにちは、MKです。私はこれまでに多数の研究費を獲得してきました。その経験を基に、医療研究者が研究費を獲得するための具体的なステップをお話しします。研究費の獲得は研究の成功にとって非常に重要です。以下に成功するための具体的なコツをまとめました。
1. 助成金の基準を徹底的に理解する
ガイドラインをよく読む: 助成金の応募要件、目的、評価基準をしっかりと理解しましょう。研究の目標を、助成金提供機関の優先事項に合わせることが重要です。
2. 強力な研究提案を作成する
明確で簡潔なタイトル: タイトルは魅力的で情報をしっかり伝えるものにしましょう。すこしオーバーなぐらいでもいいと思います。
説得力のある要約: 研究の意義、目標、方法、そして潜在的に社会・未来に与えうる影響をまとめましょう。何度もチェックして、簡潔にかつわかりやすく。
実現可能な方法の説明: 研究の手法を明確に段階ごとに説明し、今回の研究の目標がちゃんと達成できるかがわかるように書きましょう。タイムラインとマイルストーンを適切に設定し、研究目標と合致しているか確認しましょう。
意義と革新性: 研究の重要性と革新性を強調し、どのように重要な問題・社会的課題・アンメットニーズに対処しうるかを説明します。
3. 予備データの提供
概念実証: 研究の実現可能性をサポートする予備データを提供しましょう。これは重要で、基礎データが無ければ夢物語という印象しか与えません。ちゃんとバックグラウンドデータを示しましょう。
過去の成功: 関連する以前の研究結果を含め、研究遂行能力を示しましょう。高いimpact journal や専門領域の一流雑誌の掲載経験があれば、それは是非アピールしましょう。Impact factorを書いても良いと思います。（過去に書いてきちんと採択された経験があるので、書いて問題ないと思います）。存分にアピールしましょう。
4. 専門知識とチームの紹介
チームメンバーの専門知識とプロジェクトにおける役割を紹介します。実現可能性を上げるのに適したチームメンバーがあればそこも強調しましょう。他の競争相手より優位性をしっかり示すのは大事です。
協力関係: 他の研究者や機関との協力関係がプロジェクトにどのように価値を加えるかを述べます。
5. 予算の正当化
現実的で詳細な予算: 研究に関連する費用を正当化する詳細な予算を提供します。
コスト効率: 資金をどのように効率的に使用するかを説明します。現実的な数値を書いていきましょう。
６. 明確な文章とプレゼンテーション
明瞭さと正確さ: 明確に書き、専門用語を避けましょう。非専門家でも理解できるようにします。レビューアーは基本専門家ではないと考えましょう。
論理的な流れ: 文書が論理的に構造化され、各セクションがスムーズに繋がるようにします。段落分けしたほうが読みやすいです。
プロフェッショナルなフォーマット: 一貫性のあるフォント、見出し、間隔を使用してプロフェッショナルに見せます。
７. 他の人に見てもらう、図を活用する。（客観的評価をしてもらう）
レビューとフィードバック: 同僚に提案書をレビューしてもらい、何が分かりやすく何が分かりにくいかを明確にしてもらいましょう。研究提案書の記載はついつい熱が入りすぎてしまうので、独りよがりの提案書にならないよう注意が必要です。
分かりやすい図を使う: レビューアーは多くの提案書を読むため、図を使って視覚的に内容を伝えることが重要です。図を見るだけで研究の概要が理解できるようにしましょう。
重要なポイントを強調する: 文章中の重要なポイントを太字にすることで、読みやすさと理解を促進します。疲れたレビューアーを癒やすような、一瞬で理解できる提案書を目指しましょう。
8. 実現可能性と持続可能性を示す
実現可能性: 提案された期間内および予算内でプロジェクトが実現可能であることを示します。
持続可能性: 資金提供期間終了後に研究がどのように継続されるかを説明します。
9. 夢を語る
未来を描く: 実現可能であることを示す一方で、あなたの研究が将来どのような影響をもたらすか、どんな未来を作れるのかを熱を込めて語りましょう。熱意は申請書にも必ず現れます。
これらのステップを踏むことで、研究費の獲得に向けて強力な研究提案を作成することができると思います。あなたの研究が大きな成果を生むことを願っています。がんばってください！
もう一つ大事なことは、諦めずにやり続けることです。どんなにたくさん研究費をとっている人でも、必ずたくさんの失敗を経験しています。私も山のようにゴミとかした提案書の屍を乗り越えています。Never give up!!
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